地球温暖化対策ビジネスを解く! 

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(株)カーボンバランス 八城正幸さん

9月の「SO!今月の顔」は、地球温暖化対策ビジネスの現状と今後の展望を解き明かそうと言う、㈱カーボンバランス代表の八城正幸さんです。

残暑の今月はじめ、オープンしたばかりの「SO!Suidobashi02」多目的ルームにてお話しを聞かせて頂きました。

八城さんは、㈱カーボンバランスという社名からも分かる通り、まさに、地球温暖化対策(CO2削減)の申し子のような方で、学生時代(筑波大学大学院 環境科学研究科卒)から環境問題を学び、卒業後、大手印刷会社での2年間の勤務を経て、平成元年より民間シンクタンクで官庁や地方自治体を対象としたコンサルタント業務に従事すると言う、大学時代以来ずっと環境問題に関わってこられた専門家です。

その後、2000年から日本政策投資銀行との共同研究の中で、地球温暖化問題、CO2などの排出量取引に関連した研究に従事し、民間ベンチャー企業の勤務を挟んで、2008年、現在の会社を設立されたとのことです。

SO!との関係は、会社設立当初にSO!Akasakaに入会頂き、業務拡大に伴い、今春、活動拠点を汐留地区の「SO!Shiodome139」に移り、さらに、今秋開校予定の「SO!寺子屋」(http://www.so-terakoya.com/)にて、『地球温暖化対策とビジネスチャンス』と言うテーマの講座を持って頂くこととなっています。

実は、八城さんには随分前から、『SO!今月の顔』へのご登場をお願いしていたのですが、正直なところ、地球温暖化対策やCO2削減がどうビジネスに繋がるのか?その仕組みやビジネスモデルが私にはもう一つ理解出来なかった為に、延び延びとなっていました。(笑)しかしながら、今回、「SO!寺子屋」での講座開設をお願いしたこともあり、私の理解の範囲内で、八城さんのお仕事をご紹介出来ればと考え、再度お話を聞かせて頂きました。

先ず、今回のインタビューを通して、私自身が地球温暖化問題を理解する上での、基本理解として重要だと感じたことは、

■ 省エネなどで削減された温室効果ガスは、国連が定めた第三者機関の認証により「カーボンクレジット」という通貨の形で取引されるのだと言うこと。

■ 『地球温暖化対策=(イコール)温室効果ガス(主なものはCO2)の削減』と考えるのではなく、「カーボンバランスの改善」が重要だと言うこと。

例えば、ある東南アジアの政府が、二酸化炭素を多く排出している石油燃料からバイオ燃料に切り替える「温暖化対策プロジェクト」をしようと、燃料となる植物を育てるために湿原を埋め土地改良した結果、湿原の中に固定されていた二酸化炭素が大量に放出したり、発酵したメタンガスの自然発火で山火事が発生したりしました。これにより発生した二酸化炭素は、石油燃料からバイオ燃料に切り替えたことで削減されたCO2の量をはるかに超えてしまったと言う実例があったと言うお話をお聞きしました。

これでは、CO2の排出量を減らす対策のつもりが、全体としては、地球温暖化対策にはなっていないと言う事になります。つまり、高効率な省エネ機器や省資源の社会システム構築の一方で、二酸化炭素を固定しているマングローブ林や湿原、サンゴ礁、熱帯雨林などの豊かな自然保全が同時に求められているのだと言うことのようです。

『もっとも、地球温暖化の原因がCO2の増加に因るものとは、まだ科学的には実証されていないのですよ!』と言うお話もありました。八城さんはそんな正直な専門家です!(笑)

これらを踏まえた上で、地球温暖化対策コンサルタントとして八城さんの会社のサービスの特色をお聞きしたところ、

1)地球温暖化対策における自然と人間生活の調和をカーボンバランスとして、投機的な環境投資や自然破壊につながる温暖化対策ではなく、温室効果ガス(GHG)の削減と吸収のバランスを実現する環境ビジネスや環境投資を支援していく。

2)自国では努力せず、途上国から「温室効果ガスの排出枠」(CER)を買ってくるのではなく、わが国の中小企業や農林業の努力によって生まれる「純国産クレジット」を提供する。その為に、地域の産業や雇用として成立つ環境ビジネスを展開しながらも、めざすところは、地域の「エネルギー・食料の自給自足」となるようにする。

3)CO2だけでなく、生物多様性や景観資源、伝統文化など、『環境がもつ多くの価値(環境価値)』を商品・サービス化しビジネス展開していくが、大事なことは、生活の糧(利益)と心の糧(魅力・価値)が両立した『環境クレジットのブランド化』 だと考えている。

と言うことですが、かなり専門的で一度聞いただけでは理解が難しい内容であることがお分かり頂けるかと思います。

但し、少なくとも、今や環境問題とは地球温暖化対策であり、世界が一致協力して進めるべき重要課題だと言う事、又、それに関連して、温室効果ガスは「カーボンクレジット」と言う通貨として排出量取引が行なわれていることで、色々な分野でビジネスチャンスが生まれている。と言う事は良く判ります。

このように、現在一番ホットなビジネス分野のコンサルタントとして、1年前に起業された八城さんですが、プライベートでは無類のワイン通で、美味しいものにも目がない人。

お声が掛かった交流会や会合には積極的に参加して、地球温暖化問題について熱く語る方でもあり、SO!Shiodome139で開催している「井戸端カフェ」にも毎回参加して頂いています。しかし、ワインと美味しい料理好きが嵩じて、最近は「悪玉コレステロール」に悩まされ、目下、摂生中だと苦笑しておられました。(笑)

 

尚、10月末からスタートの「SO!寺子屋」に於いて、八城さんに開催頂く『地球温暖化対策とビジネスチャンス』と言う講座では、

第一回『CO2になぜ値段かつくのか?』

第二回『”エコ”に隠れている巨大なビジネスチャンス』

第三回『市場参入の方法とツール』

等の教室を開催して頂くこととなっておりますので、地球温暖化対策をビジネスチャンスに!とお考えの方や、当該問題に興味のある方は、是非、「SO!寺子屋」にお越し下さい。

長時間に亘り、環境ビジネスについてやさしくお話頂き有難うございました。                         

                                      長屋大家 北村